文法

英語の過去形は過去だけじゃない! ー「時間」以外の使い方ー

今回は「英語の過去形」について書こうと思います。

突然ですが、私は「過去形」という名前が嫌いです!

「過去形」なんて名前がよくないと思います。

だって過去のことを表す以外に出番がなさそうじゃないですか。

 

たしかに過去形は「〜だった」や「〜した」など時間的に過去のことを表す時に使います。

I went to school yesterday
昨日学校に行った。

He was mad.
彼は怒っていた。

 

でも時間を表す時以外に過去形を使う時もありますよね??

Can you help me? と
Could you help me?

時間は一切関係ないのに過去形のcouldを使っています。

過去形を使う方が丁寧だと教わりました。

昔は理由を考えずにとにかく過去形を使うんだと覚えましたが、「過去形」を理解したら時間以外で使われる過去形に納得できます!

過去形の役割と、時間以外の使い方を説明します。

あーもう、過去形って名前嫌い!

そもそも過去形は”距離”を表す

過去形は単に時間的に過去のことを言うだけではなく、距離感を出したい時に使います。

これからは過去形=距離を出したい形

と言い換えてください。

ネイティブスピーカーが過去形を使う時は、一歩下がって何かと距離を作っているようです。

距離をとるのには、主に3つの使い方があります。

時間的な距離

まずこれは、過去形を使う一番簡単な場面です。

be動詞や普通の動詞を過去形にして少し昔のことを言います。

I went shopping yesterday.
昨日は買い物に行きました。

昨日は現在から見て”時間的な距離”があります。

 

I ate breakfast ten minutes ago.
10分前に朝食を食べました。

10分前も現在から見ると”時間的な距離”があります。

 

この使い方は問題がないと思います。

 

過去形という名前はこの”時間的な距離”だけを代表しているみたいですが、他にも使い方があります。

 

要求との距離→人間関係の距離

次は「要求」との間に距離を出したい時の過去形の使い方です。

誰かに何か頼む時の言い方で

Can you ~?とCould you~?

この2つを習い、Could you~?を使う方が丁寧だと教わりました。

この理由は、couldが醸し出す距離です。

Can you help me?と頼みごとをそのまま「やってくれる?」と言うとなんだか直接的です。そこで「助けて欲しい」という要求から一歩下がって距離をとり

「やって貰えるとありがたいんだけど」と控えめに頼みます。

この時に使うのがCould you help me?です。

これが「要求との距離」です。

 

あとはこのような言い方もあります。

Do you want to help me?と
Did you want to help me?

私のことを助けたかったですか?と過去のことを言っているわけではなくて

この人は「今」助けて欲しいんです。

でも Do you want to help me?(助けてくれない?)はガツンと直接的なので

DoをDidにして一歩下がってお願いしています。

Did you want to help me?は

「助けてもらったりできる?」こんな感じです。

ここでも要求から距離をとって控え目に頼んでいます。

 

※want to は「〜したい」以外に「やってくれない?」と頼みごとをする時にも使います。

 

あと、この「要求からの距離」は丁寧に頼むことで「人間関係の距離」を作っていると感じます。

日本語は敬語があるので、相手を上にたてたり自分がへり下ることで階段のような上下関係を出します。一方で英語は上下関係は作らずに相手と距離を出すことでリスペクトしていると思います。

現実との距離

最後は現実との距離です。

もし〜なら…と仮定や妄想の話しをする時にもよく過去形を使います。

 

If I had money I could buy a nice car.
もしお金があったらいい車を買えるのに。

実際にはお金がないのでhaveではなくて過去形のhadを使い、

I can buy ではなくI could buy と言うことで

「お金があって車を買いたい」という願いと「お金がなくて車は買えない」現実との間に距離をとっています。

 

I wish I knew the answer.
答えを知っていたら(良いのに)なぁ。

現実は答えを知りません。なのでknowという現在形ではなくてknewを使うことで、

「答えを知っていたい」という願いと「答えは知らない」現実の間に距離を出しています。

 

 

では、宝くじ(lottery)に当たる可能性が高いと思っているのはどちらでしょう?

A: If I win the lottery, I would travel.

B: If I won the lottery, I would travel.

 

 

答えはAさんです。現在形のwinを使っているからです。

一方Bさんは過去形のwonを使っているので「まぁ当たらないだろうけど、もし当たったら」と現実から離れた例え話をしている気持ちが伝わってきます。

 

よくIfやwishと一緒に過去形が使われるのは、「もしこうなったら」や「こうならいいのに」という現実離れした「例え話し」や「妄想」が多いからです。

学校で黒板に 「If + 過去形」や、「wishのあとの動詞は過去形」と書いていたのはこのような理由です。

現実との距離をとるために過去形を使っていました。

 

誰か「過去形」という名前を変えて欲しいです。「距離形」とかどうですか?笑

名前は変えなくても、過去形は距離を出す時に使います!と学校の先生が一言教えてくれればそれでいいんですけどね。

 

とりあえず過去形を見たら「距離を出しているんだな」と思ってください。

時間的な距離なのか、要求との距離なのか、現実と距離があるのか、

何から距離をとっているのかな?と考えると英語を話している人の気持ちも理解しやすくなるはずです。昔はよくわからなかった英文法もすっとわかるようになります。

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ABOUT ME
sayaka
sayaka
英ロンドン在住(YMS), ホテル フロント→バリスタに転職/《経歴》カナダ バンクーバーでホスピタリティーを勉強→ カナダ ケロウナでワーホリ(ホテルとカフェ,100%英語環境)《やって良かったこと》 好きな気持ちと執念で英語を話せるようになってから海外へ行ったこと→カナダのケロウナでは100%英語の環境を作り上げ、もうやりきった...と帰国。 ネイティブスピーカーとの仕事や生活の中から得たことを、英語や海外生活に興味のある人の役に立てたいと思います。