イギリス

本場イギリスで『ハリーポッターと賢者の石』を観た感想&日本語訳について思ったこと

先日、ハリーポッターと賢者の石のフィルムコンサートに行ってきました。フィルムコンサートとは、映画を大画面で上映しながらその前で生オーケストラが演奏する、映画も音楽も楽しめる一石二鳥のお得なイベントです。

 

始まる前は「大好きな映画が大画面で観られる」ことにワクワクしましたし、周りの人も待ちきれない感じが漂っていました。

 

オーケストラのメンバーが登壇し指揮者の挨拶。

「グリフィンドール生?」拍手

「ハッフルパフ?」かなり大きい拍手(英語圏はハッフルパフが人気ありますよね。)

「レイブンクロー?」これも負けない拍手

「ス…スリザリン?」これも大きい拍手。と若干のブーイング笑

 

待ちに待った映画の上映です!

 

ポスター懐かしい…

ハリー達可愛い…

これがきっかけで英語が好きになってイギリスに興味が出て、今そのイギリスで働いて生活してるんだなぁ…

など色々な感情が渦巻いたのですが、一番の感想は

 

あれ、こんなに笑うところあったっけ?

 

です。

映画が公開された18年前から何十回も観ていますがあんなに笑ったのは初めて。

一緒に見ていた人たちだって数え切れないくらい見ているはずなのに、すごい笑うんですよね。

 

何が面白かったのかというと

・イギリスのユーモアと皮肉が効いたセリフ

・俳優たちの表情

絶妙なタイミングでこの2つが合わさるので可笑しいんだと思います。

イギリスのジョークは会話だけでも面白い!

話しの展開や世界観が面白くて引き込まれてきましたが、魔法を抜きにしても会話だけでもかなり面白いです。

もともとイギリス人はsarcastic(皮肉屋)なので言葉の裏の意味がわかるとふふふ…と笑ってしまうことが多いです。

劇場のみんなも色々な会話のシーンでくすくす笑っていました。何年経っても笑えるように作られているの凄いです。

 

個人的に好きなのはマクゴナガル先生の授業にハリーとロンが遅れた時の会話。

ロン:マクゴナガルいなくて良かったー。授業に遅れた時の顔、想像してみろよ。

猫がマクゴナガルになる。

ロン:That was bloody brilliant! (凄いですね!)

マクゴナガル先生:Thank you for that assessment Mr.Weasley. (評価を頂けて嬉しいわ)

bloody はイギリスのスラングで “凄い”を強調して使います。ロンやハグリッドがよく言います。

真顔で、褒めていただいて嬉しいわ。と返すマクゴナガル先生。(表情が最高)

そのあと「時計に変身させましょうか?そしたら遅れないでしょう?それとも道に迷わないように地図がいいかしら?」

はい…遅れてすいませんでした…。

 

ロンとハーマイオニーの会話はみんなが笑う率高かったです。

ハーマイオニーの小生意気な感じとロンの皮肉の組み合わせが最高でした。

ホグワーツ特急の中で初めて会った時や、フラッフィー(3つの頭の犬)のいる部屋から逃げたあとの会話、図書館でニコラスフラメルのことを探している時の会話など。

 

以下がフラッフィーがいる部屋に偶然入ってしまい命がけで逃げてきたあとの会話です。

ハーマイオニー: You don’t use your eyes, do you? (ちゃんと見た?)何の上に立ってたか見てないでしょう?

目ちゃんと使ってんの?ってなかなか凄い言い方です笑

 

ロン: 足元なんて見てないよ!頭見るのに精一杯だったよ。Or maybe you didn’t notice, they were three! (気づいてなかったかもしれないけど、頭3つあったんだよ?)

え、もしかして頭に気づいてなかったの?と応戦するロン

 

ハーマイオニー: 仕掛け扉の上に立ってたの。何かを守ってるってことね。Now, if you don’t mind, I’m going to bed before either of you come up with another clever idea to get us killed… or worse expelled!!

まぁ、あなたたちがまた ”賢いアイディア”を思いついて私たちを殺す前にもう寝るわ。もっと悪いと退学になっちゃう!

賢いアイデア…また嫌味ですね。

 

ハーマイオニー去る。

ロン: あいつ優先順位ちょっと考えた方がいいんじゃない。

ハリー頷く。

うん、ロンの言うとおり。

 

文字だと伝わりにくいですが、英語で、表情付きで見ると笑えます。

 

先生達の皮肉を込めたユーモアはまだわかりますが、11歳でもこんな会話するんだな。と思いました。

 

とくにロンのセリフは面白いです。とぼけたことを言ったり、キレのあるジョークで返したり…。なのでシリアスなチェスのシーンで「自分が犠牲になるから先に行け!」と言うシーンの真剣さとかっこよさが際立ちます。

 

もう一つ

クィディッチの試合の前に緊張しているハリーへのキャプテン(オリバー・ウッド)のセリフ

オリバー: 自分も初試合の時は緊張したよ。

ハリー: どうだったの…?

オリバー: 覚えてないんだ。開始2分で頭にブラッジャーくらって1週間後に目覚めたから。(真顔)

みんなまた爆笑。(わかっているのに)

ハリーの恐怖におののく顔と、絶妙なタイミングでピッチへ入場の音楽。

 

数え切れないイギリスのブラックユーモアの中からピックアップしました。

カタカナでは伝わらない “フラッフィー”の意味

そして3つの頭を持つ犬の話しになった時

ハグリッドから衝撃の一言。

「何でフラッフィーのこと知ってるんだ?」

ロン: フラッフィー?(驚き&呆れた顔)

ハーマイオニー: あれに名前があるの?

ハグリッド: もちろんあるさ。

 

ここでイギリス人は爆笑です。

 

普通の会話に見えるこの場面。

なぜ3人が驚き呆れたかと言うと…

 

 

フラッフィーは英語でfluffy

ふわふわという意味です。

 

なので英語圏の人にはこう聞こえています。

ハグリッド「ふわふわちゃんのことか?」

ロン「ふわふわちゃん…!?(あれのどこが”ふわふわ”なんだよ…マジかよ…)」

 

可愛いウサギにならfluffyと名前をつけるのもわかりますが、あの怪物にはとても似合いません。

だから3人は呆れるんですよね。

3人は死にそうな目に会ったのにハグリッドはウサギぐらいにしか思っていない、ハグリッドの生き物に対してのズレた感覚がよくわかります。

カタカナでフラッフィーと言われると、ジョンやマイケルみたいな普通の名前をつけていると思ってしまうかもしれませんが実はとんでもない名前でした。

なので”fluffy”という言葉が出てきた時は観客も笑いました。(もう知っているのに)

 

日本語版に”ふわふわ”とルビをふる工夫があったら良かったですね。

悪気のないハグリッド + フィルチの表情

うっかり口を滑らせてしまうハグリッド

ベラベラと話したあとにあ、しまった!という顔で

I shouldn’t have said that.(言うべきじゃなかった)
を連発するのでみんな笑っていました。

should have + 動詞の過去分詞 で 〜〜するべきだった。という意味です。

ここはnotが入っているので

するべきではなかった という意味です。

何回も何回も言うのですが、なぜか可笑しくてみんなクスクス笑っていました。

 

今まで気がつかなかった面白い場面がありました。

ハグリッドがハリー達を連れて禁じられた森に入る直前のハグリッドとフィルチの会話です。

ドラゴンのノーバートをルーマニアに送ってしまいメソメソしているバグリッドに呆れるフィルチ。

もしルーマニアが好きじゃなかったら…と心配するハグリッド

これを聞いたフィルチの表情が最高です。両目を上に向けてやれやれ。

英語でroll eyes と言います。

みんな笑いました。

怖がる生徒(特にドラコ)に向かって nity-nity (おやすみ)と言って去っていく時の表情にもまた笑いました。

出番が少ないのにすごい存在感です。

スネイプの表情と目線

笑いが起こるというよりは

みんなが「あぁ…」と納得の反応をしたのはスネイプの表情と目線です。

みんな最後の展開を知っているので、それを踏まえて見るとあの反応になるのもわかります。

でもスネイプにもユーモアのセンスはあります。「トロールを倒したあとのクィディッチはなんてことないだろう。たとえスリザリンが相手でもな。」と嫌味を言って去っていく時に3人を睨みつけながら目だけを何度か素早く左右に動かした時に笑いが起こりました。

多分みんな子供の時は笑わなかったと思いますが。笑

 

イギリス人の反応から思ったこと

イギリス人たちを見ながら、本来はこんな反応なんだな〜と思いました。もちろん英語のジョークやイギリス的ブラックジョークを日本語にした時にわかりにくくなるのは仕方がないです。

 

イギリスに半年住んだ状態で見ると、昔感じたような「異国の世界」や「現実とかけ離れたファンタジー」という感じが全くしませんでした。すぐそこにある日常に少し魔法が入っているようなそんな感覚です。

劇場にいた人の反応で、イギリス人にとっては本当にものすごく身近で共感できるストーリーとキャラクターなんだとしみじみ実感しました。

仕事帰りのスーツのまま現れて興奮を抑えきれない様子、始まる時のニコニコ具合、観てる最中の反応、終わったあとのスタンディングオーベーション、鼻歌や口笛を吹きながら会場をあとにする大人、帰りの地下鉄の中でウィンガーディアムレビオーサの練習をしていた子供…

 

20年もみんなずっと好きなんだなぁ…いや、凄いわ。笑

また機会があれば他の作品も生オーケストラ付きで観たいです!

 

そして久しぶりに本を読み始めました。英語で一回読んでいますが、もう一度読みます。

実は日本語訳は英語版からかけ離れていて(変な一人称や喋り方などの不必要な脚色、そもそも日本語がおかしいところが多々ある、誤訳で伏線やプロットを台無しにした…etc)全くの別世界です。

イギリスの話しなのに”手裏剣”という文字が出てきた時には目がテンになりました(本当はタガーナイフ)笑

 

本物の世界に浸るため、英語の勉強も兼ねてせっかくイギリスにいるうちにもう一度読もうと思います。

本の内容からも何か書けることがあればまた書きます!

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ABOUT ME
sayaka
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英ロンドン在住(YMS), ホテル フロント→バリスタに転職/《経歴》カナダ バンクーバーでホスピタリティーを勉強→ カナダ ケロウナでワーホリ(ホテルとカフェ,100%英語環境)《やって良かったこと》 好きな気持ちと執念で英語を話せるようになってから海外へ行ったこと→カナダのケロウナでは100%英語の環境を作り上げ、もうやりきった...と帰国。 ネイティブスピーカーとの仕事や生活の中から得たことを、英語や海外生活に興味のある人の役に立てたいと思います。