イギリス

日本人の「置き手紙」から考えた『日本と海外の違い』

イギリスのホテルで働いています、日本人の接客をして思ったことを書きます。

ロンドンで働き始めて1ヶ月がたちました。カナダ時代を足しても海外で働いている経験は1年と少しなのであまり長くありませんが、短いながらに「海外旅行に来る日本人を通して感じた」日本と海外の働き方の違いがあります。

 

 

日本人が残した手紙

先日、滞在中の日本人がフロントに来て言った一言。

「シンクが詰まってちゃんと流れなかったから、置き手紙を残したのに直ってなかった」

 

これを聞いた時に、置き手紙…!?とびっくりしました。

 

手紙を残す→誰かが読む→修理される

これを期待していたのでしょうが、残念ながらそうはいきません。

 

シンクの詰まりが直らなかった理由は2つあります。

 

自分の仕事以外はやらない海外

日本と海外では働き方が違います。もちろん接客業もです。

接客業の働き方が違う

サービスの仕方が違う

自分が受けるサービスも日本とは違う

これは海外旅行をする時に少し頭の片隅に置いておくといいかもしれません。

日本の働き方

とにかく何でもやる

ホテルの人に言いさえすれば情報が共有されて担当者に届くはず。という考え方です。

働いている方も同じ考え方です。仮に自分の仕事じゃなくても、とりあえず話しを聞いて用件を引き受けます。自分の職場のことを「わからない」と突き返すわけにはいきません。

海外の人も同じように働いていると思ったら大間違いです。

海外の働き方

仕事は分業制。仕事は明確に線引きされています。It’s not my job(それは私の仕事じゃない)という言葉をよく聞きます。

「自分の仕事じゃないからわからない。〇〇に聞いて」という返事もよくあります。

先ほどのシンクの詰まりの件

手紙を見る可能性があるのは、部屋に入り掃除をするハウスキーピングです。でもハウスキーピングは部屋の設備などの修理はしません。あくまでも部屋の掃除が仕事です。

シンクを直すのはメンテナンスの人です。

 

置き手紙を残したのにシンクの詰まりが直らなかった理由①

伝える相手を間違えている

 

イギリスにいる人が全員『英語がわかる』わけではない

英語で置き手紙を残した。

イギリスのホテルに泊まっているので当たり前のことです。

日本のホテルだったら?もちろん日本語で書くでしょう。日本にいる人はほぼみんな日本語がわかります。日本人だらけなので当たり前です。

しかし!

イギリス、特にロンドンは色々な国から人が来ていて、中には英語がわからない人もいます。

(カナダで働いたホテルのハウスキーピングの人の中にもいました)

ホテルでハウスキーピングとして働いている人は英語がわからない人が多いのです。自分の国より給料がいいイギリスで働いて家族を養っています。ロッカーで会っても”Hello!”しか言いません。

 

置き手紙を残したのにシンクの詰まりが直らなかった理由②

『英語』で手紙を残しても伝わる相手ではなかった。

 

言い換えれば環境の違いです。日本には日本人ばかりが住んでいる。日本語が間違いなく通じる。でも英語圏には違う国からたくさんの人が入って来る。みんなが英語を話すわけではない。

いくらイギリスの公用語が英語でもそれを話せない人もいます。(EU離脱後は状況は変わるかもしれませんが)

コミュニケーションの基本は『話す』こと

そして、そもそも手紙で伝えるのがいい方法なのでしょうか?

日本の場合は「ホテルの人に言えば情報が共有されてきっと直してくれるだろう」と書きました。誰かに口で頼んだ場合はこれに当てはまると思います。

でも、もし手紙を残しても部屋を掃除する人の目に止まらなければ意味がありません。日本で手紙を残したとしても、見落とす可能性はあると思います。

 

逆に、イギリスのホテルで手紙を残しても、英語がわかるスタッフが見つけて上司に報告する可能性もあるかも知れません。

どちらにせよ「確実に伝わる方法」とは言えないと思います。

大事なことは口で伝えるべきです。

口で伝える限りは「聞く相手」が必ずいるからです。置き手紙の相手は誰ですか?書いた方は誰かに当てて書いたかもしれませんが、受け取る側が明確ではありません。

伝えたつもりでも誰にも伝わっていません。

 

この件はまずフロントに言うべきでした。ホテル全体の窓口であり、お客様からの要望を受けて各部署に仕事を振る役割です。そして絶対に英語を話します。

英語で手紙を書けるなら、フロントのスタッフ相手に口に出せば良かったんです。

 

「置き手紙を残したのに、直っていなかった。」

ではなくて

「置き手紙を残したから直っていなかった。」

のです。

 

「ハウスキーピングは部屋の掃除しかしません、修理するのはメンテナンスです。それにハウスキーピングには英語がわからない人もたくさんいます。」と説明した時にはびっくりしていましたが納得の様子でした。

日本では当たり前のことが海外では当たり前ではない、とわかってもらえたと思います。

 

 

 

余談ですが…

残業をせず効率よく働ける要因の1つは『分業制』では?と思うことがあります。

日本はとにかく何でもやる姿勢なので仕事がどんどん増えて定時で上がるどころか残業するのが当たり前、たくさん働いている人が素晴らしいという風潮があります。

線引きされている海外では、自分の仕事じゃないからやらない、時間になったから帰る、はっきりと割り切っています。

もちろん緊急時など例外はあると思いますが、線引きをすることも必要な気がします。

この働き方で社会がちゃんと回っているなら問題ないのでは(笑)
定時に上がって家族や友人との時間、自分の好きなことをする時間を楽しんだ方がいいです。

 

さらに余談ですが

日本でも最近は外国人労働者の受け入れが増えているので、日本語がまだあまり話せない人が来ることもあります。日本のホテルで働いていた時は、それこそハウスキーピングに海外からの実習生がたくさんいました。全く伝わらないのは困るけど、「完璧ではない日本語」に対する優しさもこれから増えたらいいなと思います。

 

最後に話しがそれましたが

海外旅行をする時に日本の感覚でサービスを受けようと思っても受けられません。レストランのチップなどもそうです。

「違いを知ること」「郷に入りては郷に従え」

綺麗な景色や歴史的な建造物を見るだけが旅行ではありません!

 

ちなみにフロントの仕事内容はこちらです。

【ワーホリ】ホテルのフロント仕事内容!やりがい!向いている人!ワーホリで仕事を探している人の中でホテルの仕事に興味がある人もいると思います。 私はロンドンのホテルのフロントで働いてるのですが、...
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ABOUT ME
sayaka
sayaka
英ロンドン在住(YMS), ホテル フロント→バリスタに転職/《経歴》カナダ バンクーバーでホスピタリティーを勉強→ カナダ ケロウナでワーホリ(ホテルとカフェ,100%英語環境)《やって良かったこと》 好きな気持ちと執念で英語を話せるようになってから海外へ行ったこと→カナダのケロウナでは100%英語の環境を作り上げ、もうやりきった...と帰国。 ネイティブスピーカーとの仕事や生活の中から得たことを、英語や海外生活に興味のある人の役に立てたいと思います。
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